サーチャーの会 会長
鈴木 尚志

2025年6月の第34回会員総会にて、第7代会長に選任いただきました。どうぞよろしくお願いいたします。

サーチャーの会と私との出会いは、およそ35年前に遡ります。一般社団法人情報科学技術協会(INFOSTA)が実施した「データベース検索技術者認定試験」、いわゆる「サーチャー試験」に合格した際、その合格者の集まりである当会の存在を知り、さっそく入会いたしました。

現在では、その名称が「検索技術者検定」となり、受験方法は3級が2020年度から、1級(一次)と2級が2024年度から会場型 CBT(Computer Based Testing)方式となりました。また、2024年度から「準2級」が設定され、時代の変化に合わせるように制度変革が行われています。この変化は、私たちが扱う「情報」そのものの変遷を表しているようです。

さて、当会は「検索技術者検定」の合格者を中心として構成されています。情報検索や調査、図書館業務に関心を持つ方々が多く参加されています。関東圏のメンバーが多いですが、年3回オンラインで開催している定例会には、全国各地からご参加いただいています。定例会や見学会では、従来から取り上げている情報検索、データベース・サービス、図書館関連のトピックスに加えて、AI等昨今のトレンドも幅広く取り上げています。

かつて、新しいカタカナ職業の一つとして「サーチャー」がメディアに取り上げられたこともありました。その後、データベースやICT、生成AI等、いわゆる「道具」の変遷やイノベーションとともに、サーチャーは「情報検索者」から、情報検索・解析・提案まで行う「インフォプロ」に変容しているといえます。一つ言えるのは、情報を扱う主体は人間であり、そのコミュニティは時代の変化に左右されることなく、より強くしていくことが必要、ということです。

当会の活動は、定例会・見学会・親睦会の開催や、ニュースレター発行、ウェブサイトを通じた活動内容の紹介、情報提供が主体となっています。これらを通じて、会員の皆様の情報共有の場、コミュニティ・スペースの一つとして、引き続き活動を進めてまいります。

また、2028年には創立40周年という大きな節目を迎えます。この記念すべき年に向けて、皆様と一緒に何か企画ができたらと考えております。会員の皆様には、ぜひ積極的に活動にご参加いただき、この会を盛り上げていただけると嬉しいです。これまでと変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。